ハウスマナー

室内犬の基本

 ハウスマナーとは文字通り愛犬に身につけてもらう家庭におけるマナーを指します。人と犬がお互いに快適に暮らせるように、そして同時に愛犬の安全管理をスムーズに行えるようにハウスマナーはしっかりと身につけさせることが必要です。では具体的にはどんなことがあるのでしょうか?

ハウスマナーにはいろいろなことがある

 例えばクレートトレーニングもハウスマナーの1つです。そしてテーブルに手をかけない、ごみ箱を漁らない、、人に飛びつかない、玄関などの出入りを許可無く勝手にしない、など様々な事柄が考えられますが、どれも安全管理と快適な共同生活のためのマナーであるわけです。

全ては陽性強化を中心に

 しつけというと「やってはいけないこと」をしたら叱るとしか思いつかないようでは賢い「わきまえた」犬は育てられないと思います。むしろ自ら考えていたずらをしなかった事に対してたくさん誉めることで様々なマナーを学習していってもらいましょう。

テーブルに手をかけない

 一例としてテーブルに手をかけることを辞めてもらうにはどうしたらよいかご説明します。
 まず、なぜあなたの愛犬はテーブルに手をかけるのでしょうか?上に魅力的なものが乗っているからですか?テーブルに手をかけたらみんなが注目してくれたからでしょうか?
 全てのトレーニングの基本に「失敗させないこと」というのがあります。悪い行動を覚えてしまうと直すのが大変だからです。したがって出来ればテーブルに手をかけないように最初から育てることが理想となります。
 テーブルに手をかけないよう教えるには、テーブルに手をかけていないときに誉めてご褒美を与えるという簡単な陽性強化法を用います・・・

・例えばテーブルの真ん中に犬のおやつを置きます。この際犬が取れないよう置き場所に気を付けて下さい。
・犬が興味を持ってテーブルに手をかけたら、家族全員で犬を無視して下さい。叱る必要はありません。徹底的に無視をします。声をかけず、そちらを見ず、あたかも犬が居ないように振る舞って下さい。
・犬があきらめて、或いは疲れて前脚をおろしたら、思いっきり誉めて机の上のおやつを与えます。
・再びおやつをテーブルに置いて同じ事を繰り返します。どれだけ時間がかかってもこういったトレーニングは一度はじめたら中断してはいけません。ましてや取ろうとする健気な姿が可愛いなどと笑いながらおやつを与えてしまっては全てが台無しになりますので、徹底的にやって下さい。
・繰り返すうちに最初からテーブルに手をかけないようになると思います。そうしたら特別に誉めてご褒美を与えましょう。犬は「テーブルに手をかけていてもいいことが何も起きないが。良い子にしているとテーブルの上のおやつをもらえる(つまり良いことが起きる)」と学習するわけです。
・これが問題なく出来るようになったら、試しに部屋から居なくなってみましょう。人がいなくてもルールを守れますか?この時とても大事なことは犬に盗み食いを成功させないことです。完全にテーブルに乗ってしまえる状況や面積が小さくて犬の手が届いてしまうようなテーブルでしたら、この方法は試さないで下さい。失敗すれば犬は非常に悪い学習をしてしまいます。

 もし数秒間部屋の外に出ても犬がよい子で居たら、たくさん誉めてご褒美をあげます。居ない時間を徐々に延ばしていけば人がいないときにいたずらをすることを防げるようになります。
 ゴミ箱あさりも同様のテクニックで直すことが出来ます。

玄関の出入りは許可を得てから

 愛犬の安全管理を考えた場合に非常に重要なハウスマナーが、「出入りの許可」だと思います。家から道路に出る時、人間より先に飛び出そうとしていませんか?部屋に入る時足を拭く間もなく飛び込んでは行きませんか?
 あるいは「うちの子はマテと言えばちゃんと待てるから大丈夫」と考えてはいませんか?ハウスマナーの基本はコマンドによらず犬が自ら考えて取る行動を育てていくことにあります。例えば「マテ」と言わなければ先に道路に出てしまう犬だったら、飼い主が「マテ」と言ったのが聞こえなかった場合や携帯電話が鳴って「マテ」と言いそびれてしまったような場合、愛犬は車に跳ねられるような危険にさらされるわけです。
 そこでこういった状況では何も言わなくとも犬が指示を待つようにトレーニングしていきます。「ヨシ」あるいは「オッケー」と言われてはじめて外に出る、あるいは中に入るようにトレーニングします。

・リードを使って玄関の出入りでトレーニングしましょう。
・安全を確認した上で始めて下さい。
・犬と一緒に玄関を出ようとしますが、犬が勝手に出ようとしても出られない長さにリードをしっかりと体に固定して下さい。引っ張り返すのではなく、動きを止める感じです。
・先に出ようとしても出られない状況を作り、元に戻って何度でもやり直します。決して失敗しないように。つまり引っ張られて外に出してしまわないようにトレーニングして下さい。
・リードが張って外に出られない状況で犬が飼い主の方を見るようになるのを待ちます。「なぜ出られないの?」と聞いてくるようなタイミングです。
・そこで誉めてオッケーと言いながら外に連れ出してあげましょう。
・この時に大切なことは「外に出ること」がご褒美であると飼い主がしっかり理解しておくことです。
・このトレーニングには根気が必要です。何度も繰り返して行います。
・徐々に出入り口という境界線のルールが理解できてきたら、リードを張らなくとも立ち止まれるようになるはずです。そこでタイミング良く誉めて「オッケー」と言ってあげることでルールが完成します。

 この手法は例えば散歩中の臭い取り等にも当てはまります。かってに臭いを嗅ぎ回ることなく、許可されたときだけ心行くまで臭いを取らせてあげるようにトレーニングすることで、町でのマナーを教えることが出来ます。

居場所を作ってあげよう

 クレートトレーニングと関連しますが、部屋の中で自由にくつろぐ時の犬の居場所を作ってあげましょう。いつでもクレートの中が好きという場合はそれでもかまいませんが、大抵は人のそばで全体が見渡せるような落ち着ける場所を犬は見つけ、そこにくつろぐと思います。
 そういった場所に犬用のマットを敷いてあげると部屋が抜け毛で汚れるのをいくらか防ぐことが出来ます。また定位置が確保されることで犬も安心できると思います。
 その際にクレートトレーニング同様、「マット」というコマンドを犬に教えます。これを教えておけばお客様が来た時、部屋の掃除をする時などにも重宝なだけではなく、はじめての場所に行って安全な位置で休ませたいときなどにもきわめて便利なコマンドになります。最終的には離れた場所からでも「マット」のコマンドで指定されたマットの上に休めるようトレーニングします。

・マットの上に小さなおやつ(ドライフード一粒など)を置いておき、離れた場所から犬を放してマットに乗る瞬間に「マット」というコマンドを乗せていきます。
・焦らず徐々にそして繰り返し教えていきますが、これでマットの方に行けるようになったら、次はマットの上で休んでいられるように「要求レベルをひきあげ」て行きます。これはそれまでマットの方に行けば誉められてご褒美をもらえていたレベルから、マットの上で休んでいなければ誉められないというように要求の内容を入れ替えていくことで行います。こういったトレーニングではクリッカーという道具を使うと非常に効率的なトレーニングが出来ますが、クリッカー自体を使いこなすためには行動理論などの基礎的な知識が必要になります。


S.P.J.Homepage
Link Free

Return    Go Top

This Site is planned & designed by NeuPapa
 E-mail:neu@neuhaus.jp