誘導によるオスワリとフセ

誉めるほうが(犬の)覚えも早い

 さて、アイコンタクトが出来た方は今度はおやつで誘導しながらのオスワリを教えてみましょう。
 すぐに飲み込めるほどの柔らかさと大きさのおやつを用意して下さい。チーズなどを細かく切って使っても良いでしょう。ジャーキーやビスケットなどはトレーニングに向いていません。

頭の向きをコントロールする

 このおやつを手に持ち犬の鼻に近づけます。ここで決して食べられないように注意して下さい。食べられそうで食べられない距離を上手に保って下さい。犬が関心をなくすようであれば、それは距離が離れすぎているかおやつに魅力がないかです。こういったモチベーショナルトレーニング(ご褒美を使った練習法)では常に魅力的なご褒美を考えておく必要があります。同時に普段よりも食事の量を少な目にして十分空腹であるようにして下さい。
 近づけたおやつを距離を開けないまま頭上に移動させていきます。犬が真上を向くような感じで動かして下さい。人間もそうですが、犬は頭が上を向くとしりもちを付くように座ってしまいます。

 この状態になったら誉めてから手の中のおやつを与えます。ただし、この時点ではまだコマンド(号令)をかけてはいけません。コマンドはできあがった「カタチ」に対して後から乗せていきます。どんなに優秀な外国人留学生であっても始めてきた日本で、いきなり日本語で「お座り下さい」といっても座れませんね。当然です。言葉の意味が分からないのですから。ところが人はしばしば犬に対してはこの愚かな過ちを繰り返してしまいます。スワレと言って犬が座らなかった場合、本当に正しく理解しているかどうかもう一度考えてみて下さい。もしちゃんと教えていないのならそれは犬が悪いのではなくて飼い主の責任なのです。

 何度か誘導しながらオスワリのカタチに持っていきましょう。近代的なトレーニングでは犬自身が考えることを重要視しています。今回も犬が「座ればおやつがもらえる」と理解したらどんどん上達していきます。誘導によってほぼ完璧に座らせられるようになったら、そこで始めてコマンドを乗せていきます。お尻が地面に付く、ちょうどそのタイミングで「スワレ」と言います。そしていつも通り誉めてからご褒美をあげましょう。

 トレーニングは一日で一気に進めてはいけませんので、日を改めて次のステップに進んで下さい。だいたい1回の練習は15分から長くても30分までにしましょう。その後しばらく休憩したらまた行っても構いませんが、犬の集中力が低下するまでやったら、それはやりすぎです。

 「スワレ」という言葉を乗せて出来るようになったら徐々に誘導の手を離していきます。省略していくような感じで誘導の手を「引き上げて」いきます。

 そろそろ犬は「スワレ」の意味を理解し始めているはずですから、今度はコマンドだけで座らせてみましょう。
 「スワレ」といって座らせます。失敗したら、それはまだ早すぎるということですから誘導でやり直して下さい。
 座らないからといってコマンドを連発するのが、最も上達を阻害する要因となります。くれぐれも名前やコマンドの連発に注意しましょう。コマンドは一度言ったら必ず実行してもらうつもりでやってください。

フセも原理は全く同じ

 オスワリができるようになったら、その姿勢から今度は誘導でフセを練習します。
 フセもオスワリ同様に頭の向きをコントロールすることで行います。オスワリの状態に居る犬の鼻先におやつを持っていき、かってに食べられないようにしながらそのおやつを犬の喉に這わせるように地面に持っていきます。犬は顎の下を見ようとするようなカタチで自分の真下に移動したおやつにつられ、頭を下げていきます。
 おやつを手のひらに隠し地面にそってお腹の下に移動させるような気持ちで誘導を続けます。すると犬はフセをしないとおやつに鼻先を持っていけないようになります。
 もしここで犬が立ち上がるようなら、あるいは関心を失ってしまうようなら、誘導のやり方をもっと練習しましょう。あるいは人間も地面に腰を下ろし、前に投げ出した足をくの字に曲げて、ひざの下からおやつを持った手を出して犬が膝下を通るように誘導してみて下さい。低いところを通るときにフセのカタチになりますので、そのタイミングで誉めて手の中のおやつを食べさせます。

 あとの手順はオスワリと同じです。焦らず、じっくり練習して下さい。ここで焦ると後々までうまく行かなくなります。「家なら出来る」「出来るときもある」は出来ないのと同じです。いつでもどこでも出来るように練習しましょう。


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